Home » 野球肘の詳しい話 » 野球肘症例 14歳投手

野球肘症例 14歳投手野球肘・野球肩リハビリのTOWAコンディショニングセンター

2012年11月03日 category : 野球肘の詳しい話 タグ:

基本情報

14歳 投手
左投げ 左打ち

投球フォーム オーバースロー
野球歴 小学1年生から
普段の練習は土曜・日曜・祝日のみ 平日はない
既往歴 なし

痛む場所 左肘全体 特に内側が痛い

9月頃から痛むようになり、左肘全体が痛む。
9月の下旬に大会があり、痛いながらも無理をしてフルイニング投げた。
また10月下旬にも大会があり2回から7回までを投げた。

近所の整形外科に行ったところ、レントゲンでは異常はなく『腱の炎症』と言われた。
湿布を処方され、特に治療やリハビリはなく帰された。

近所の接骨院に週1回から2回通っている。そこでは電気治療がメインで、最後の5分くらいに簡単なマッサージがある程度。

なかなか、良くならず原因もはっきりしないので、来院された。
ちなみに、あまりバッティングが得意ではなく、できればピッチングだけしたいとの事。
将来はパリーグかナショナルリーグ希望かな~

問診チェック

痛む部位 肘全体 特に内側 写真 A 及び全体

投球(送球)後の痛みが、どのくらい続くか?
投球後、30分程度痛みは続く

自分で動かすと痛む動作があるか?(自動運動)
多少痛む動作がある

バッティング時に痛むか?
バッティング時、まれに痛む時がある

痛みの程度 どのくらいの強さで痛むか?
10mくらいの近い距離のキャッチボールで山なりでも痛い。

今の痛みは、いつから痛いか?
2ヶ月以内に痛めた

重症度判定

60ポイント(100~0:数字が高いほど重症度が高い)

推定障害段階

レベル② 腱の問題

可動域チェック

肘関節が完全伸展しない。左だけでなく、右もみてみたところ同様に完全伸展しない。
本人談では、もともと伸び切らない状態とのこと。
肘関節に手を当てながら曲げ伸ばしをすると、若干みしみしと感じられる。

左肩関節可動域・肩甲骨の動きが狭い。
特に結帯動作(手を背中にまわす)、仰向けでのバンザイ動作では左右差がみられた。
左の可動域が右と比べて狭い。

ベッド上で仰向けでスポンジボールを投げもらい、腕の振り・肘の出方・ボールの回転を確認。
やはり肘内側が痛む人特有の腕が横振りとなっている。これだと肘の外反力が強く肘内側に過度なストレスがかかる。

推定される診断名

上腕骨内側上顆炎 内側型野球肘
ただし、内側だけでなく全体に痛みが波及している事、肘の曲げ伸ばしでみしみしと感じられることを考えると関節軟骨にも多少問題が出てきている可能性がある。

原因

①肘が下がり、腕が横から出る事で、肘関節内側の腱・靱帯に負担がかかっている
(ただし肘を下げて投げる事が、悪い事ではない。肘を下げるとより内側に負担がかかるので、少し上げた方が肘内側に負担がかかりにくい言うだけである。
逆に肘を上げれば今度は肘の後ろ側の上腕三頭筋付着部に負担がかかる。どのフォームにしろどこかしらに負担はかかる。ここは誤解しないでもらいたい)

②左肩甲骨・肩関節の動き低下
明らかな左右差あり

③前腕内側筋の低下・硬結
前腕の触診ではかなりの硬さが感じられた。肘の内側につながる前腕の筋肉の柔軟性はとても重要である。

対策

投球フォームを修正する。鏡をみながら、しっかりと確認しつつフォーム修正する。

左の肩関節・肩甲骨の動きをよくするストレッチ徹底的に行う

トレーニングを見直す
トレーニングはダンベル1キロのアームカールをしているとの事だったので、これからは上腕部だけでなく前腕部も鍛えるうに3つのリハビリメニューを指導。

当院の治療の要点

前腕部など肘周りの筋肉の治療
肘関節では、外反方向のストレスがかかり続けてるので、逆方向への力を加える
肩関節・肩甲骨の動きを良くするためのダイナミックな関節運動を行う

治療の見直し

接骨院で20分くらいマッサージを受けているとご両親から聞いていていましたが、本人に聞いたところ5分くらいとの事でした。
前腕の筋肉の状態、肩関節・肩甲骨の動きの悪さを5分のマッサージでは到底改善できません。なのでしっかりと時間をとって
マッサージ治療を受けることをお勧めしました。意外と自分のお子さんがどんな治療をうけているか分からないものです。
普段から関心をもって最適な治療を受けさせてあげましょう。

練習・試合が土曜・日曜・祝日だけなので平日はほとんどトレーニングをしない、と聞いてこれは絶対に良くないとお話ししました。
リハビリの鉄則として徐々にトレーニング強度・量を上げていく事なのです。本人もご両親もそれはそうだなと納得されていました。
平日にしっかりとリハビリを行い、徐々に上げていく事が大事です。

以上にて本日の治療・指導は終了。今後、経過を報告する予定です。

患者様との写真&コメント集
営業日カレンダー営業日カレンダー
投球分析・リハビリ作成
運営者|藤和マッサージ治療院
Copyright(c) 2012 野球肘・野球肩リハビリのTOWAコンディショニングセンター All Rights Reserved.