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中学3年生 外側野球肘野球肘・野球肩リハビリのTOWAコンディショニングセンター

2013年02月21日 category : 野球肘の詳しい話, 野球肘体験談 タグ:

外側野球肘 中学3年生

基本情報

初診 平成 25年 2月 2日   14歳  身長 175cm  体重 70kg

利き腕:右投げ 右打ち

ポジション:ライト

野球歴:3年間  普段の練習量:週5日  トレーニング内容 特になし

既往歴

痛む場所 右肘外側

病歴

2年前から右肘の外側が痛む。痛めたきっかけは特に思い当たらない。痛めてから、一度だけ一週間休んだだけでほとんど休まずにプレーしている。その一週間休んだときも、休み明け一日目は痛くなかったが二日目以降は痛みだした。軽く投げる際は痛くないが、強く投げると痛む。今まで整形外科に何か所かいったがいずれもレントゲンでは特に異常は見つからず、原因ははっきりしていない。整形外科では、肘内側の痛みは多いものの外側はめずらしい、腕橈骨筋をよくストレッチするよう指導された。現在中学3年生でこの春高校に進学する。中学は軟式で高校は硬式となる。中高一貫校なので最近高校の練習に参加しだした。肘は痛いが我慢している。

関節可動域チェック

肘関節 屈曲・伸展、回内・回外ともに可動域制限はなし
肩関節可動域 良好 動かした中で痛みが出る動作:なし 結帯障害なし 左右差なし

インナー負荷テスト

右肩 内旋4.5kg 外旋 3.5kg 外旋割合78

重症度ポイント(問診ポイント)

55ポイント (1~100:数字が大きいほど重症度が高い)

問診チェック

投球(送球)時のどのタイミングで一番痛むか?
フォロースルー時に一番痛む

どのような痛みか?
とにかく痛む
投球(送球)後の痛みが、どのくらい続くか? (10)

投球後、10分程度痛みは続く 1

自分で動かすと痛む動作があるか?(自動運動)(20)
多少痛む動作がある 5

バッティング時に痛むか? (5)
バッティング時は痛くない 0

練習中・試合中のいつから痛むか
投げている途中から徐々に痛くなってくる

痛みの程度 どのくらいの強さで痛むか?(40)
マウンドからホーム(18m:投手板からホームまで)でのキャッチボール、山なりでは痛くないがライナー気味で投げると痛む 25

投球(送球)以外で痛むか?
投球時のみ痛む。投げない時は痛くはない。

今の痛みは、いつから痛いか?(20)
1年以上前から痛めている 20

推定障害段階

レベル①筋肉の問題

推定される診断名

外側野球肘

原因・状態

・肘外側に関連する重要な筋肉、上腕筋に硬結(筋肉が硬くなり機能低下を起こしている状態)がみられる。
・ 肘の外側で送球動作の中で上腕骨と橈骨がぶつかり合う力が働き痛みが起きる。
・ インナーテスト 外旋 3.5kg 内旋4.5kg 外旋割合78  バランスは問題ないが、年代の平均値外旋4.0
・肘関節・肩関節・肩甲骨の動き 良好 左右差なし であるので、関節の軟骨に問題はないと考えられる。
・痛みが2年以上も続いているこてゃ何かしらの大きな原因がある。今現在は軟骨に問題ないが、今後痛みを抱えたままプレーし続けてはいつ軟骨等に損傷が起きてもおかしくない。

1診目 2月2日 投球フォームチェック

ポイント写真

no1403投球フォーム横6
no1403投球フォーム横7
no1403投球フォーム横8
⑤MERから⑥リリースポイントまでの肘の出方に注目
肘が曲がったままリリースポイントまできている。通常は腕全体が前方に移動しながらそれと同時に肘が伸びリリースされる。今ケースでは、肘が曲がったまま前方移動し、腕全体が前方移動した後に肘が伸ばされリリースしている。この動作で肘関節外側に多大な負荷がかかっている。投球動作中に肘関節は、内側が引っぱられ、外側は関節内で上腕の骨と前腕の骨とがぶつかりあう力が働く。肘だけで押しでて、ダーツ投げのようになっている。これを直すためにはまず肘を伸ばしはめるタイミングを早くとる事を意識する。具体的には一番腕を捻った状態から(MER最大外旋位)から肘を伸ばし始める。また、下記に書いてある徐々に腕をスピードアップすること、テイクバックの際は肘が高い位置にあるがリリースポイントまでいく間に下降しているところを修正することでダーツ投げが改善される。

全体写真

①バランスポイント
no1403投球フォーム横1

踏み出し距離 116cm 身長比66%

②フットコンタクト
no1403投球フォーム横2

③トップポジション
no1403投球フォーム横3

④パラレルポジション
no1403投球フォーム横4

⑤MER(Max External Rotation)
no1403投球フォーム横5

⑥リリースポイント
no1403投球フォーム横9

⑦ディセレレーション
no1403投球フォーム横10

⑧フォロースルー
no1403投球フォーム横11

⑥のリリースポイントでは、腕がかなり前方で肘関節が下がった位置でボールを離している。②③のフットコンタクト時、トップ時は肘の位置はかなり高いが、そこから④⑤⑥にかけて徐々に肘の位置が下がっている。また動画にて確認できるが、②③④⑤のポイントでは非常にゆったりした動作だが、⑥のリリース前に急激に動作スピードがあがっている。急激にスピードアップしすぎて肘に負担がかかる原因となている。②③④⑤⑥と徐々にスピードアップした方が肘にかかる負担は少ない。

正面からの画像

No1403投球正面画像1
No1403投球正面画像2
No1403投球正面画像3
No1403投球正面画像4
No1403投球正面画像5
No1403投球正面画像6
No1403投球正面画像7
No1403投球正面画像8

テイクバックはオーバースローだが腕の振りからリリースはサイドスロー

テイクバックの際はかなり高く肘が上がっているのに、リリースポイントに腕が進むにつれて徐々に肘が下がっていき、リリースポイントでは両肩を結んだ線よりも下に肘が来るほど下がっている。肘の位置が下がりながら腕が加速することで、外反の力を受けて負荷がかかっている。ボールが大きく外回りを描いて投げられている。テイクバックはオーバースローだが腕の振りからリリースはサイドスローとなっている。これを修正すには2通りの選択肢。①オーバースローで投げる。・・・テイクバックの位置では肘が上がっているのでリリースポイントまでいく間も肘を高い位置のまま、腕を横ではなく縦方向気味に腕を振る。②サイドスローで投げる。・・・リリースポイントを現状の肘を下げた所を基準として考え、最初のテイクバックの位置を下げて横から腕を出し、腕を振る。リリースポイントが低い位置なら最初から低い地で構えて投げた方が負担はかからない。

今後の方針・対策

肘外側に関連する重要な筋肉、上腕筋に硬結を治療する事
肘の外側で送球動作の中で上腕骨と橈骨がぶつかり合う力が働き痛みが起きるので、肘の外側に負担がかかりにくいフォームを改善・身につける。
肘の外側に負担がかかならいよう、肘関節内側を鍛える強化トレーニングをする
肘外側に関連する重要な筋肉、上腕筋に硬結があるので、自分自身でマッサージケアすること
以上を治療方針として1回目の治療は終了。

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